IRONMAN Barcelona ラン編

こんにちは、パパサラリーマンのTK(TK@パパサラリーマン)です!

前回のバイク編に続き、今回はラン編。

IRONMAN Barcelonaのランコース

コースは公園にて導入部(1.6km)+3往復(13.5km)
T2からゴール地点まで1.6km走った後、そこからビーチ沿いをひたすらまっすぐ3往復する。
坂は一部立体交差やわずかな傾斜がある程度で、ほぼフラットなコースといえる。

一方で、問題は路面と風と日差し。

  • 路面はほぼすべてが砂。ときどき小石。
    とにかく滑る。(昔、土トラックってどうやって走ってたっけ?)
    特にスリックタイヤのようなadios PROとは相性が悪そう。
    あと靴は泥だらけ、小石が時々入る

  • 気温が上がるにつれ、徐々に強くなる風。
    日の出が7時50分、日の入りが19時50分とかなので気温のピークも日本より遅く、16~17時でも普通に暑く風が強い。
    3日前のレースペースランでは往路と復路でキロ30~40秒も差が出た

  • 上記の通り、ランは14時半~17時半だが、全然気温下がってこない。
    例年は最高気温24℃の涼しい大会だが、なぜか今年はランの時間ずっと31℃…

こんな感じで日陰のない砂地が延々とつづく。笑

 

 

また、レース当日は幸運にも弱風だったが、3日前はこんな感じ。

とても走りやすいとは言えないコースだった。

今回の補給食

基本的に持って走るのは電解質、アミノ酸、Top speedのみ。ジェルに関しては(サプライを受けている以上)本来は持って走ったりスペシャルニーズで補充するべきなんだけど…いかんせん5個も持って走れば体重500g増加、スペシャルニーズはボランティアが探すのを待つ時間が惜しい。
『いつものジェルが使える』メリットと、持ち込むことによるデメリットを比較し、ランはジェルはエイドにあるもの使用に。
意外と忘れられがちだけど、アジア以外の大会だとエイドに電解質が全くないことも多い。(ハワイもなかった)
アミノ酸やTop speedは練習の時に使ってみて、筋疲労がキツくなってきた時に飲むと一時的に和らぐ(気がしたw)ので、レースでも使用。アミノバイタルゴールドは前半用、Top speedは後半用。
一応電解質は5本、アミノ酸は2本、Top speedは3本携帯。どちらも30分(7km)程度ごとには取れるように。

T2

とりあえずバイクから降りたら走る走る…自分のバイクラックまで400mくらいか?

今回のコースではsub9は5人程度しか出ないかなと思っていたけど、予想以上にバイクが多い。何十台あるんだ…
(後々冷静に考えると、DNSとかスイム足切りとかの人のバイクがあったかもしれない。)

今回T1+T2で8分と想定していたけど、T1で4分かかっているから、『汗拭いて日焼け止め塗って靴下・靴はいて補給食ポケットに入れてサングラスとサンバイザーもって…』とやることが多いT2は6分程度かかるかもしれん。

ざっくり現在のsub9への余裕度を計算するには、
・スイム60分
・バイク4時間30分
・ラン3時間

の合計8時間30分から、それぞれ何分遅れているかを加算していく。
バイクは中間地点では「4時間33分くらいで終われるか?」と思っていたけど、ふたを開けてみれば距離が4km長く、まさかの4時間41分…
スイムで5分遅れ、T1&T2で10分、バイクが11分遅れ…ってもうラン3時間04分しか余裕ないじゃん!
幸いにも?T2はスムーズに動けて4分で済んだので、ランに残せた時間は3時間6分弱といったところ。(ここまでこればT2出口のラップで合計時間6時間54分とか表示されるので正確に分かるが笑)

ランスタート

相変わらずランスタートは顔が白い

今回はバイクを余裕持った出力で終えれた(というより、自分のフィジカルの成長とテーパリングの効果を低く見積もりすぎていて、バイクで適正ペースより遅く走ってしまったということなのだが)ので、シューズを履くときに変なところが攣りそうになることもなく、体の重さもない。

バイクパートで想定したカロリーを摂れたのでエネルギーも十分。(最後のエイドで水を取り損ねたので、少し熱がこもりがちなのと水分不足気味かな?)
バルセロナはT2の出口に計測地点らしきセンサーがなく、どこからランなのかわかりにくい。
とりあえず適当なところで押したところ、6時間54分台がだったので、まぁ想定通りのラン3時間5分。(4分22秒/kmあたり?)
IRONMAN台湾2019でも3時間5分で走れているし、その時よりもトレーニングは積めている(ただし体重67㎏→72kg笑)ので、無理な目標ではないなと。

とりあえず後半にトイレに行きたくなるなどトラブルが発生する可能性も考慮すると、最初から4分20秒/kmを狙うのも危険
台湾の時と同様に、前半を1時間30分(4分17秒/km)、後半を1時間35分(4分30秒/km)狙う作戦に。
私の場合、ランは前半速めに入って後半粘るパターンが多いのだが、割と『ロングのランはなるようにしかならない』思考もあり、最初数キロは若干速くても5~10分程度で『その日の無難なペースに落ち着く』くらいに考えている。(だから最初のエイドまではキロ3分台のときもあれば、キロ5分のこともある。)
この日みたいに最初から設定ペースを決めて走り出すのは結構珍しい。まぁsub9というタイム目標を持っている以上、前半から『どう考えても間に合わないペース』で走り出すのはつまらないから、攻めるしかないのだが。

まずは導入部の1.6kmを走ってゴールの折り返しへ。
そういえば結局バイクで大畑さんに追いつけなかったけど、どれくらい前にいるんだろうか…?
そう思いながら走っていたら、見覚えのあるTRIONのユニフォーム、大畑さん発見。

まだ結構差がある…さすがsub9を達成した菊池君に「(IM Cainsを見て)なんだかんだ、日本のアマチュアのラスボスは大畑さん」と言わせるだけはある…
すれ違ってから最初の折り返しまで1分40秒。ってことは差は約3分20秒。
こちらがキロ10秒速ければ20kmで追いつくし、キロ15秒速ければ13km強、約1周で追いつくかな?などと計算。
もちろん、今回の目標はsub9ではあるのだけれど、個人的には大畑さんに勝つかどうかというのは非常に大きな要素なので、差はしっかり確認していく。(ローリングスタートだから見た目と実際のタイム差は異なるけれど、スイムが速い大畑さんはまず確実に私より前からスタートしているため、同時か先にゴールすれば勝てると予想)

1周目の往路

意外と足の長さが変わらない欧米人もいる

IRONMANのランが3時間05分必須ということで、とにかく余裕がない
可能な限りエイドは歩きもせず走りながら通過。
導入と1周目の往路は4’00″→4’10″→4’05″→4’09″→4’21″→4’15″→4’25″→4’25″。
試走では風が強く往路と復路でかなり差があったが、今日はかなり弱め。それでも往路が向かい風・復路追い風か。
5km目で少し落ちているが、エイド込みなので許容範囲内。主観強度は余裕。ただし、練習のロングブリックでも、4’05″/kmあたりから心拍上昇し始めていたので、なるべくそこは超えないようには注意

分かっていたけどひたすら砂地で走りにくい。一部砂利交じりのところもあり、靴の中に小石が入ったが、いちいち止まって取り出している時間もない。取り出してもどうせまた入るし←

そういえばいつもはランコースの地面にチョークでメッセージが書かれているのに、砂地のせいか全くないなぁ…ちょっと物足りない。などとのんきなことを考えながら、淡々と消化。

奥の折り返しの約8.5km地点では大畑さんとの差を確認。すれ違ってから約1分で折り返し。
ここで2分差ということは、約6.8kmで80秒詰めた…キロ13秒差だと、大畑さんがイーブンで走って3時間5~6分くらいのペースかな?などと暇つぶしに計算。

70.3が先にランに入っていて道がゴチャゴチャしている(横3列とかでおしゃべりしながら歩いてコース塞ぐのはやめてほしい…笑)から分かりにくいけど、フルの選手は意外と少ない気がする…意外と順位は上位なのかな?
(ちなみに70.3とフルはゼッケンの色が違う。あと走ってる速さも。笑)

1周目の復路

1周目の復路は4’16″→4’16″→4’12″→4’10″→4’24″→4’10″→4’15″。
やはり復路が若干の追い風だからか、往路終盤よりもペースアップ。
しかし追い風で走ると暑い…事前情報では涼しいレースだと聞いていたのに、今回のランは最初から最後まで31℃
再び、にぎやかな公園エリアに帰ってくると、男子1位の先導自転車とすれ違い。差は5km弱、20分程度かな?3位とすれ違いでは15分程度っぽい。
3位と自分の間には何人くらいいるのか…?
1周目の終わりの折り返しで大畑さん確認すると差は20秒程度か。2往復目の序盤では追いつきそう。
1周目終了時点でスタートから6時間58分。あと2周でほぼ2時間→時速13.5kmなら4’26″/km程度だろうか…少し余裕が稼げた。(時速→1キロ当たりのペース計算は普段トレッドミルを使っていると換算が速い。笑)

2周目の往路

2周目の往路は4’15″→4’18″→4’22″→4’22″→4’27″→4’25″→4’31″。
2周目に入って1km程度、最初のエイドを過ぎたところで大畑さんに追いつき。話しかけるつもりだったが結局あまり余裕もなく追い越し。
1周目よりも熱がこもっている感覚があったので、掛ける量・飲む量を増やして対応
エイドでは1.5L?くらいのボトルを持ってコップに注いでいるボランティアがいるため、ボトルごと貰って全身にかけつつ飲む。(そしてボトルは水道水で給水しているようなので返却する。笑)
補給面はゲータレードやレッドブルを飲みつつ、若干の空腹感を感じたらジェルを取って6割くらい飲んでポイ。(1本一気は飲むのに時間もかかるので、ぱっと飲める分だけ取って、その分回数を増やす。
持ち込んだ電解質やEAA・Top speedも順次摂取。
エイドで多少歩きが入ってタイムが落ちるのはやむなし…2周目で深部対応が上がりすぎると、3周目がまともに走れなくなる
それを踏まえても中間地点までは4’20″前後で走りたかったが、後半の4’25″超えてるのはあまりよくない…まぁ復路が追い風だから少しは盛り返せるだろう、と淡い期待を持つ。
ちなみに21kmの通過は1時間30分16秒。前半を1時間30分、後半を1時間35分ほぼ想定通りの通過
あとは4’30″ペースを死守できるかどうか…

2周目の復路

復路に入り後ろの大畑さんとの差を確認するが…1分も開いていなさそう。
復路は追い風で5秒くらい上がるか…と思ったらペースが全く上がらない
それどころか両足のひざ下が急に痛くなり、油断したらカクンと膝から崩れそう
ピッチに変えても痛みは変わらず…むしろ回数が増えた。失笑
バイクの補給食入れにはロキソニンを入れていたのだが…それを持ち出さずバイクに残してきたことを後悔。

過去の故障の経験から、このパターンは大腿四頭筋の使い過ぎや筋肉のブレによるもの?
砂地で滑らないようにと走り方をいつもと変えていたせいかもしれないし、バイクパートで調子がいいからとゴリゴリに踏みまくったツケかもしれない…

また、向かい風で冷却される往路でも暑く感じていたが、追い風な復路はさらに暑い
2周目の復路は4’31″→4’26″→4’32″→4’33″→4’33″→4’45″。
後半は21kmを平均4’30″/kmで走らなければならないのに、ここですでに平均4’30″/kmをオーバーしてしまっている…次の往路は向かい風だからもっときつい。
2周目の終わりでスタートからの時間は8時間02分。1周目が58分台、2周目が63~64分もかかってしまったことになる。
つまり、ここで1周目のペースに戻さないとsub9できないという、まぁまぁ絶望的な展開。。。
なお、本人は気付いていないが、実はこの時点で総合9位、年代別3位まで上がっていたらしい。

3周目の往路

折り返して、一応大畑さんとの差を確認。うん、ほぼ差が変わっていない。
私がsub9ヤバいって思っている以上、大畑さんも同じように思っているはずだがペースが上げれないんだろう…
案の定というか、2周目の復路と比べて、向かい風のためペースが遅い。
1周目のペースでなければsub9不可という状況の中で心が折れそうになる…が、なんとしても大畑さんからは逃げ切る←

3周目に入ると時々いいペースの人に抜かれるが、ペースを上げてついていく余裕もなし…(そしてその人に抜かれているのか、そもそも周回遅れにしている相手かもよく分からない。)

3周目の往路は4’40″→4’39″→4’45″→5’00″→4’58″→4’47″→5’02″→4’56″。

ちなみに終わってからデータを見てみると、ペースダウンした後半ではピッチは若干低下した程度で、主にストライドが低下していた。
まぁこれに関してはBig dayでも「21km以降でバネがなくなる感覚」はあったので想定内。
どちらかというときになるのは、後半で上下動がかなり大きくなっていた。疲れたときにファームが崩れ、力が変な方向に逃げてしまっているのかもしれない。

3周目の復路

復路に入り相変わらず大畑さんとの差を気にするが、ほぼ変化なし…ここ15kmくらいはほぼ同じペースで走っているのだろう。
しかしここまでこれば、膝が痛かろうが深部体温が上がっていようがゴリ押して逃げ切るしかない。
ってことで無理やりにでもペースを上げると…

あれ?意外と痛くない。

砂地で滑らないようにと走り方をいつもと変えていたけど、シンプルに大臀筋~ハムストあたりで地面反力受け止めるイメージでヒールストライクで走ると膝はほぼ痛くない。

なんか滑らないようにとか「追い風はストライド広め、向かい風はピッチで…」とかいろいろ考えてたけど、もっとシンプルなフォームで意外といけそう。

そうと分かればあとは攻めるのみ。
バイクは長かったし、その分ランが短かったりしてくれないかな…?

3周目の復路は5’00″→4’28″→4’51″→4’19″→4’37″→4’38″→4’17″。

あと3km。。。あと2km。。。

 

41km地点。どう考えてもゴールまであと1kmの距離じゃない。

ランも長いのかよ!!笑

まぁsub9ギリギリでもなかったし、3周目の後半はなぜか元気になったので、もう笑い飛ばしながらゴールへ。

結局ジャンプする人

そのまま少し待っていたら、2〜3分で大畑さん到着。
互いの検討を讃えあい、楽しかったレースの振り返りを・・・
・・・とはならないよね!笑
「バイク長くね!?」
「184kmありました」
「だよね!しかもランも長くない?」
「42.8kmです。。。」
「こっちは43.1kmだよ」
「距離合ってたら2人ともsub9できてるよね!?」
なんか今年はコナが風弱く涼しかったようで、もし例年通り今年が男女コナ開催だったら2人ともKONAでsub9狙えてたのでは…?笑
まぁその辺は来年の楽しみにとっておきます。笑
スピードコースでのベストタイムもいいけど、やはりKONAでのベストタイムはフィジカルのレベルが高いうちに狙っておきたいな・・・
世界の強豪選手と話すときは「IRONMANのベストタイム」は聞かれず、「KONAのベストタイムは?」としか聞かれたことがない。。。

ランラップ総合10位、4’29″/km、146bpm。

総合順位:11位、年代別4位。

残念ながら年代別表彰は3位まで、世界選手権の参加枠も3枠!

来年またリベンジやな。。。

 

今回のランシューはadios PRO 3!
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今回のIRONMANに向けたトレーニング記録はこちら
疲れた男性IRONMAN 9時間06分までのトレーニング(基礎編)

IRONMAN Barcelonaの記事一覧

 

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