こんにちは、パパサラリーマンのTK(TK@パパサラリーマン)です!
LSD(Long Slow Distance)、ポイント練習ではない日につなぎでジョギングをする、アクティブレストでジョギングをする…
ペース走やインターバルではなく『ゆっくり走る』ことを取り入れている方は多いと思います。
それと同時に、「ゆっくり走っててマラソンやトライアスロンの成績が向上するんだろうか…?」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は『ゆっくり走る』ことの取り入れ方についてです。
調べてみたところ、『ゆっくり走る』ことを推奨する根拠には次のような効果があると言われています。
- 一回の拍動での血流量増加
- 毛細血管の発達
- 疲労を取り除く
何を求めるかによって、『ゆっくり』といってもペースが変わったり、そもそも自分に必要かどうかも変わってくると思います。
どのような効果を得たいのか、しっかりと意識をしてランニングに取り組みましょう!
目次
一回の拍動での血流量増加
これの根拠については、『ダニエルズ式ランニングフォーミュラ』を読んでスッキリしました。
こちらの書籍によると、『1回の拍動で押し出される血流量は最大心拍数の60%からほとんど変わりません。(もちろん強度を上げれば脈は速くなりますが、1回の量はそれほど変わりません)』とのことです。
つまり、遅くとも最大心拍数の60%程度は出るくらいのスピードを意識したほうが良さそうです。
上記のダニエルズ式ではレースペースから練習のペースを算出する指標があり、その中の『Eランニング(イージーランニング)』がジョギングペースになっています。
一度ペースを調べてみると参考になるでしょう。
一回の拍動での血流量はどこまで成長するのか?
一回でたくさん送り出せるということは、安静時にも少ない心拍数で十分になるということです。
IRONMANの世界トップレベルのプロだと、安静時心拍数は34まで下がっているとの記事がありました。
トッププロとまで言わなくても、一般人の上位選手でも40を切る人は多く聞きます。
なので、ひとまずは安静時心拍数が40切るくらいまでになったら十分能力が高まってきていると判断してもよいのではないでしょうか?
毛細血管の発達
毛細血管は運動で使用した部位が発達します。また、その発達は運動時間が長いほど発達します。
つまり、ランで必要な毛細血管はランで鍛える必要があり、高強度練習よりも長い時間継続できる『ゆっくり走る』と非常に相性が良いと言えます。
ダニエルズ式によると血流量増加、毛細血管発達などの効果を望む場合、最低でも30分以上はジョギングをしたほうが良いとのことです。
疲労を取り除く
これについては、主に2つの作用から言われてます。
- 血流を良くすることで、疲労物質を押し流す
- 固まった筋肉をほぐす
疲労を取り除くことが目的の時の注意点
それは走りすぎないこと!笑
ついつい走りすぎて逆に疲れが溜まってしまうというのはポイント練習にも悪影響となります。
また、大会直前の疲労抜き期間にきつい練習を避けてジョグをするときなども、いつもの練習時間と同じくらい走り続ける人もいます。
『ペースが遅いから大丈夫』なんていいますが、実際は疲労が溜まっていたりします。
疲労回復が目的なら『筋肉がほぐれて動きやすくなってきたかな?』くらいで切り上げても良いですし、全然良くなってこない時はむしろ早く睡眠をとったほうが回復することも多いです。
その他
人によっては、以下のような効果を狙ってゆっくり走ることもあるようです。
- 正しいフォームで走れる
- 脂肪燃焼しやすい体になる
正しいフォームで走れる
これの根拠にあるのは『ゆっくりした動きの時に正しいフォームで走れないと、速い動きの時に正しいフォームで走れない』ということです。
確かに、楽器の演奏などでも、技術を習得する時に『ゆっくりできるようになってから徐々に速くする』というのは鉄板の練習方法です。
しかし、ランに関して言えば、800mなどの短い距離、10km~ハーフマラソンのスピードレース、ゆっくりしたジョギング、速さが違えば同じフォームで走る人はほぼいないのではないでしょうか?
また、よく『ジョギングのみでは動きが小さくなるので、最後にWSを数本入れましょう』と言われます。正しいフォームで走るためにジョグをしているのに動きが小さくなって(フォームが悪くなって)しまうとは?
フォームに関してはいくつかのポイントを意識して取り組むことがおすすめです!
マラソンと同じフォームになるペースまで上げてみる
ゆっくりすぎるとペタペタした走りになる人も多いと思います。フォームを意識する時はマラソンと同じフォームになるくらいにペースを上げてみましょう。
実戦に近い動きですが、マラソンほどは速くないため、フォームを意識する余裕が出てくると思います。
腕振り、体幹、接地や重心など、テーマを決めて取り組む
ジョグをしているだけで速いランニングのフォームも全て良くなる、というのは現実的には難しい話だと思います。
でも苦手部分を1点だけ崩さないように意識し続けるくらいならできるのではないでしょうか?
ちなみにこれはジョグに限った話ではなく、インターバルでも、水泳の練習でも同じだと思っています。
サラリーマンなどをしながら趣味で走っている人は、なかなかドリルやフォーム改善だけの練習に時間を避けないもの。
メインやジョグの中で、『一点だけ気をつける』を実施し続けて、『自然にできるようになる』までがんばりましょう!
脂肪燃焼しやすい体になる
こちらの主張としては『強度が高い練習よりも強度が低い練習のほうが、糖質よりも脂質を燃料として使うから』ということから来ているものが多いようです。
しかしながら、『ジョギングをしたほうが脂肪燃焼の効率がよくなった』という研究データは、少なくとも私は見た記憶がありません。
脂肪燃焼効率を上げたいなら徹底的に糖質カットの食生活をして、脂肪を使うようにした方が研究データも出ています。
それならば高強度をしたほうがいいのでは?
極論ではありますが。笑
『高強度・低強度』というのは、各個人の全速力に対して速いペースか、遅いペースかで決まります。
つまり、一言で『1キロ6分のジョギング』といっても、全力で1kmを5分の人には『そこそこ速い』と感じますし、全力で1kmを3分の人からすれば『かなり遅いジョギング』となるわけです。
ならば全力の1kmを速く走れるようにすれば、徐々に『1キロ6分のジョギング』は低強度に感じるようになっていきますし、自然に脂肪の燃焼割合も増えていくということになります。
つまり、マラソン大会で同じペースで走っても脂肪燃焼割合が増えて、ハンガーノックになりにくくなると考えられます。
よって、『脂肪燃焼効率を高める効果を期待してゆっくり走る』というのは、あまりおすすめできないと感じています。
時間効率としてはどうか?
上記より、目的を持って取り組めば、ゆっくり走ること自体は『効果はある』といえます。
一方で、我々サラリーマンなどをしながら趣味で走っている人としては練習に使える時間は限られているので、『可能な限り少ない練習量で効果を出したい』と考えていると思います。
その場合は、時間に対する成長度合いとしては効率があまり良くないと感じます。
(例外としては競技歴が非常に浅く、体力のベースが出来ていない人です。その場合はジョギングペースで走り続けたほうが継続もしやすいですし、故障も少なく、はじめの頃はそれでもどんどんタイムが短縮できるでしょう)
練習回数が限られているなら、積極的にジョグをするよりも『ポイント練習を基準にして時間が空いたときだけ走る、ダウンを長めに走る』くらいで十分だと思います。
また、トライアスロンをやっているなら、アクティブレストやつなぎジョグを入れるよりもスイム練習をして脚を休めたほうが、トータルタイムは速くなるでしょう。
参考:私の場合
私はダニエルズ式を参考にして、アップやダウン、つなぎジョグ・アクティブレストを基本的に『Eランニング』の範囲に収まるようにしています。
アップやつなぎジョグはフォームを意識しながらEランニングの上限付近のペースで速めにジョグします。このペースだとマラソンのフォームと同じ感覚で走れます。
ダウンやアクティブレストでは疲労を抜くことが目的のため、もう少し遅めにしますが、Eランニングの下限で走るようにしています。
これは上記にもあった一回の拍動での血流量増加を意識してペースを決めています。
(ちなみにサブスリーランナーですが、アクティブレストの時は6km程度でサクッと切り上げることもあります)
まとめ
LSD、ポイント練習ではない日につなぎでジョギングをする、アクティブレストでジョギングなどの『ゆっくり走る』は、様々な効果があります。
しかし、適切に効果を得るためには、その人ごとに適切なペースがあります。
また、目的次第では高強度を取り入れたりスイム練習をしたほうが効率が良いこともあります。
目的を持って練習に取り組みましょう!
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