Garminのパワーメーター『vector3』を導入して7ヶ月ほど経ちました。
最初こそ電池蓋の不良があったものの、新設計の蓋を送ってもらい、付け替えてからは全く問題が出ていません。
私の場合、TTバイクとロードバイクの2台持ちをしており、『TTバイクは実家での練習とレース用』『ロードバイクは普段のローラー台用』となることが多いです。(ロングレースの前はTTバイクで乗り込むこともあります)
ローラー台がメインの私としては、どちらでもzwiftが出来るようにしたいため、簡単に付け替え出来るvector3を選択しました。
パワーメーターで悩んでいる人のために、Vector3のメリット・デメリットを紹介します!
目次
Garmin Vector3
ネットで買っても簡単に取り付けができます。
電池の質が悪いと不具合が発生したという報告があったので、信頼できるメーカーのSR-44がオススメです。
私は今までソニー製のSR-44を使用していたのですが、次回はMaxellの金メッキタイプを試してみたいと思います。
その理由としては、バッテリーフレッチングという現象への対策です。
バッテリーフレッチングとは聞き慣れない単語だと思いますが、以下の現象です。
- バイクなどに乗った場合は振動が発生
- 電池同士・電池とバネの間でニッケルメッキ表面の侵食が起こる
- ニッケル粉塵が酸化して抵抗となり、電気が流れにくくなる
バッテリーフレッチングが発生するとこの様な酸化した黒い層ができるそうです。(私は今まで電池交換を2回していますが、どちらも発生していません)
金は(基本的に)酸化しないので、少しでもリスクを減らすために採用する予定です。
※wikipediaによると、酸化金は『密閉された水晶管中、約30 MPa•250 °Cでアモルファス酸化金(III)水和物を過塩素酸と過塩素酸アルカリとともに加熱すると得られる』そうです。
vector3の不具合とは?
こちらは詳しく過去記事にまとめています。
購入して2週間ほどしたら、乗っている時に以下のような不具合が出始めました。
- パワーが数秒間0wになる
- パワーが数秒間半分になる
- パワーが数秒間倍になる
- パワーが突然9000wを超える
- 1時間のライドのうち20分くらいは接続切れ
- 右のペダルが接続切れとのメッセージ
Garminによる調査の結果、どうやら電池蓋の絶縁不良とのこと。Garminのサポートセンターに連絡すれば新設計の蓋を送ってくれます。
私が蓋を請求したのは不具合の発表後すぐだったので、数が足りずに海外から送ってもらった結果、3週間ほど待つことになりました。(今は落ち着いてもう少し早いかもしれません。)
交換して以降はこの様な不具合は出なくなりました。(1時間乗っていると1~2回1秒程度接続が切れることはありますが、実用上問題ない範囲になりました。)
vector3のメリット
自分で取り付け、その日から使える
パイオニアの場合、クランクごと送らなければならないため、バイクが1台しかない人はしばらく練習ができなくなることもあります。
他のメーカーでもバイクショップに依頼する場合、作業が立て込んでいたら数日待ちということもありえます。
その点、vector3は自分で簡単に取り付けれるので、すぐにzwiftなどを始めることが出来ます。
クランクとの相性問題がほぼ無い
パワーメーターによっては、取付可能なクランクでなかった場合はクランクごと取り替えるなどの追加費用が発生する場合があります。
vector3は、ほぼどんなクランクでも取付可能です。(クランクとチェーンの間が狭い場合、擦れる可能性がありますが、マージンを取るためのパーツも同梱されています)
簡単に取替できる
2台以上のバイクを持っており、その両方でパワーメーターを使いたいなら、簡単に付け替えが出来るペダル型のvector3がおすすめです。
ForeAthleteなどを持っていれば、サイコンを買わなくても表示・記録できる
トライアスロンをやっていればGarminのForeAthleteシリーズを持っている人も多いのではないでしょうか?
専用のサイコンが必要なパワーメーターもあるのですが、vector3はForeAthleteシリーズでもパワーの表示やデータ管理が出来るため、コストを抑えれます。
データの管理についてが容易
Garmin connectで管理ができるのですが、Training peaksなどに登録しているなら、連携させれば自動的にTSSやCTLまで計算してくれます。私も利用しているのですが、これは非常に楽です!
vector3のデメリット
力の「向き」は計測できない
こちらはパイオニアやパワータップのみとなるのですが、ペダルの位置毎に力のかかっている『向き』がvector3では計測できません。
計測可能なのは『どの位置で力がかかっているか』のみになります。
下死点で無駄に踏み込んで下向きに力がかかっているか、接線方向に力がかかっているかはわからないんですよね。
バッテリーが電池式
やはりシマノなどに採用されている充電式のほうが便利ですよね。
電池式ではランニングコストもかかってしまいます。
駆動時間もシマノの300時間に対してvector3は120時間。
これにより上記のバッテリーフレッチング問題が発生する可能性も出てしまいます。
クリートがLOOK
1つはvector3に付いているのですが、私はバイクシューズも実家用と普段用と2足持っています(持ち運びの荷物減らしたくて…)
もともとバイクは2台ともシマノのアルテグラ、シューズもシマノだったので、クリートを1つ買い足して取り替える必要がありました。
IRONMAN KONA世界選手権で最も使用されている
メリット・デメリットありますが、2018年のKONAでは最も使用されていました!
出場者約2,500人におけるパワーメーターのメーカーランキングです。
- Garmin – 383
- Quarq – 345
- Power2Max – 181
- PowerTap – 156
- Stages – 126
- Rotor – 101
- SRM – 93
- Pioneer – 78
- Shimano – 25
- 以下省略
(参考:Cervélo Reigns Again at Kona Bike Count but Gap Closes – Triathlete)
日本では結構見かけるPioneerが意外な少なさに驚きます。
KONAではバイクを2台以上持つ人が多くてペダル型にしているのかまでは分かりませんが、メリット・デメリットを踏まえて選ばれるパワーメーターであることには間違いなさそうです!
まとめ
メリット・デメリットありますが、『簡単に2台以上で使いまわせる』というメリットは、ペダル型のみとなります。
いつでもパワーを計測できて、パワートレーニングしたり弱点把握に利用したり出来るのはとても魅力的ですよね!
レースでもトライアスロンのようなノンドラフティングレースでは、パワー一定で走れるのは省エネに繋がり有利になります!
皆さんも是非導入を検討してみてください!
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ブログ、いつも大変参考にさせていただいています。ペダル型パワーメータでしたら、電池が単4で重いですがパワータップP1は、力の向きも計測でき、スマホで画面表示ができ、価格も(サポートを犠牲にして海外通販など使えば)10万円を切るので、有望な選択肢となると思います。クリートは専用なのですが、一応Look Keoとほぼ互換です。私もロードとTTを乗り換えるため、ペダル型パワーメーターを選択しました。
Kenさん
コメントありがとうございます!
確かにパワータップのP1もペダル型ですね・・・仕様を見ていると一長一短な気はします!
個人的には充電式のSRM製「エグザクト」も気になったのですが、国内発売未定だったのでvector3購入してしまいました。