海外通販だけじゃなくて食事も危ない!?サイレントドーピングに注意しよう!

こんにちは、パパサラリーマンのTK(TK@パパサラリーマン)です!

ドーピング

『そんなものは世界選手権でメダルを競うようなプロ選手の中に、時々手を出してしまう人がいるもの』そう思っていませんか?
ところが最近海外通販で色々なものが手に入るようになった結果、我々サラリーマンアスリートにも他人事ではなくなってしまいました。
実際にトライアスロンのアマチュアで年間の出場停止処分になった人もいたり、IRONMAN 70.3セントレアでも女性の年代別入賞者を対象にドーピング検査があったとも聞きます。
もちろん故意にドーピングをして競技成績向上を狙う人もいますが、中には気付かないまま摂取してしまうサイレントドーピングで引っかかる人もいます。
そんなサイレントドーピングについて、どのような経路で摂取してしまうリスクが有るかの話です。

プロテインからのサイレントドーピング

一番有名で、リスクも大きいのがプロテインです。
国産の大手メーカーでアンチ・ドーピングの表記があれば余程大丈夫ですが、海外通販で購入する時は商品名・会社名で検索してみて過去にドーピングで話題になっていないか調べてみることがおすすめです。

研究でもドーピングが見つかっている

海外の研究で、通販で買えるプロテインを数百種類調べた物がありました。
その中で半数近くが表示成分と実際の成分が異なっていたり、約14%の製品には記載のないステロイドが含まれたいた、とされています。
これはメーカーが意図的に入れた場合と、製造過程で他のラインから混入してしまったパターンがあると言われています。(後者はちょっと言い訳っぽい気もしますが…)

ビタミン剤からのサイレントドーピング

日本の競泳界でも、ビタミン剤を摂取したところ記載されていない成分が含まれており、出場停止処分となった選手がいます。

アメリカ製ビタミン&ミネラル ANAVITE(アナバイト)

アナバイト

その時引っかかったのはアメリカ製のアナバイトという商品のようです。
使用している人もいるようですが、成分を見ただけでは普通のマルチビタミン&ミネラルにも見えます。

成分 含有量 %日量
ビタミンA(βカロチンとして) 5000IU 100%
ビタミンC(アスコルビン酸カルシウムとして) 250 mg 417%
ビタミンD(コレカルシフェロールとして) 1000IU 250%
ビタミンE(d-アルファトコフェリルアセテートとして) 30IU 100%
ビタミンK2(メナキノン-4として) 45 mcg 56%
ビタミンB1(チアミン一硝酸塩として) 15 mg 1000%
ビタミンB2(リボフラビンとして) 20 mg 1176%
ナイアシン(ナイアシンアミドとして) 50 mg 250%
ビタミンB6(ピリドキサール5-リン酸として) 10 mg 500%
葉酸(葉酸として) 200 mcg 50%
ビタミンB12(メチルコバラミンとして) 250 mcg 4167%
ビオチン 300 mcg 100%
パントテン酸(d-パントテン酸カルシウムとして) 50 mg 500%
カルシウム(Calci-Kカルシウムリン酸カリウム – クエン酸塩として) 121 mg 12%
リン(Calci-Kカルシウリン酸カリウム – クエン酸塩として) 58 mg 6%
ヨード(昆布由来) 75 mcg 50%
マグネシウム(アルビオンアスパラギン酸マグネシウムとして) 200 mg 50%
亜鉛(TRAACS亜鉛グリシネートキレート‡として) 15 mg 100%
セレン(アルビオンセレンのアミノ酸複合体として) 35mcg 50%
銅(TRAACS銅グリシネートキレート‡として) 1 mg 50%
マンガン(TRAACSマンガングリシネートキレート‡として) 1 mg 50%
クロム(TRAACSニコチン酸グリシネートキレート‡として) 60 mcg 50%
モリブデン(TRAACSモリブデングリシネートキレート‡として) 4 mcg 5%
カリウム(Calci-Kカルシウムリン酸カリウム – クエン酸塩として) 100 mg 3%
ベータアラニン(カルノシンとして) 1600 mg **
カルニチン – 酒石酸塩(カルニピュール) 1000 mg **
ホウ素(アルビオン硼素グリシン‡) 25mcg **
**デイリーバリュー(DV)は確立されていません。
・米国特許第5,516,925号および第7,838,042号に包含される完全に反応したアルビオンキレート。

競泳選手も以前から飲んでいて、ドーピング検査でも引っかかっていなかったのですが、最終的には引っかかってしまったとのことです。
(疑いだしたらキリがないのですが、メーカーが最初のドーピング検査の時期は安全なものを作っていて、あとから口コミで『効果がある!』と広まるのを頼りに禁止薬物で効果を出す、という可能性もゼロではないですよね…)

このサプリは口コミで、

  • 疲労感が激減した
  • 筋肉痛の治りが速い
  • 筋肉量が爆発的に増えた

など言われていました。
本来のビタミン・ミネラルなどの栄養素以上の働きをしていそうな物はちょっと警戒が必要かもしれません。
※ちなみにアナバイトは現在は販売中止になっています。

その他サプリメントからのサイレントドーピング

例えば、海外通販を見ているとこんな製品もあります。

通販サプリ

注意書き

こんなふうに『ドーピングに気をつけましょう!』って書いてくれてるのは優しい方ですね…(^_^;)
(ちなみにこのページはGoogleで『ドーピング』で検索して引っかかりましたw)
そもそも『Vo2MAXを上げる!』と明言されている時点でかなり危険な気配はしましたが…笑
さらに、商品によっては英語説明のみのページもあります。
必要以上のサプリメント摂取は危険ですね…

日本の自転車界で公式スポンサーが引っかかっていたこともある

これも自転車・トライアスロン界では有名ですね。
日本自転車競技連盟の公式スポンサーとなっていたメイタンの『古式梅肉エキス』からステロイド剤の一種である成分が検出されました。

青梅に付着したものが検出されたという可能性は無いと考えています。
青梅にもともと含まれているものか、濃縮のため加熱した際に成分が変質して新しく生まれた成分のどちらかだと思われますが、そのどちらなのかは調べても多分わからないと考えられます。

~中略~

これまで「梅には問題物質は入っていない」という大前提で進んできてしまったために今回の問題に至りました。

引用【梅丹本舗・松本社長に訊く サプリメント騒動の顛末 – 梅丹本舗のサプリメント騒動 | cyclowired

幸いにも商品の検査で発覚し、使用者からは陽性反応が出たわけではないですが、

  1. 国産の
  2. 自然由来の
  3. 公式スポンサーサプリ

ですら、きちんとアンチ・ドーピングの検査を受けたものでなければリスクが有るという事例となりました。

食事からのサイレントドーピング

家畜にドーピングに引っかかるっものを与えられていた場合、その肉や卵を食べたり乳を飲んだりするとドーピングに引っかかることがあるそうです…
しかも国によってはそのような薬物を与えられることが特に規制されていないこともあるとか。
これを避けるには、海外のレースでは肉や卵・乳を避けるしか無いと言われています。
せっかくの海外レースに言って食事制限が付くのは正直つまらないと感じる人も多いとは思います。
『そういう国もある』ということを知っておいて、気になる人は出発前に調べてみるといいかもしれませんね!

【参考】

JADA(日本アンチ・ドーピング機構)の認証なら安心?

f:id:TKtrytoKONA:20181230095548j:plain

国産のプロテインで、きちんとドーピング機構の認証を受けていれば安心と言われています。
でも、上記のように『ドーピング機構の検査では問題なかったけれど、その後の生産では製造工程で他のラインから混入してしまった』と言われたらもう避けようがありませんよね…(;´Д`A
少なくともリスクを最小限にするためには

  • ドーピング機構の認証
  • 他の製品でもドーピングに引っかかるものを取り扱っていない

信頼できるメーカーのものを使用したいですね!

まとめ

色々なものが簡単に手に入るようになったことで、サイレントドーピングのリスクは非常に増えてきていると言えるでしょう。
もちろん『色々なものが簡単に手に入る』ということは、昔よりも故意のドーピングもしやすくなっていると言えます。
そのような背景もあってか、ドーピング検査もプロだけのものではなく、我々一般アスリートに対しても厳しくなってきています。
故意でなくても、ドーピングに引っかかってしまうと『2年間の出場停止』(故意の場合はもっと重い)などになってしまう可能性もあります。

これからも競技生活を楽しむためにも、気をつけていきたいですね!

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