こんにちは、パパサラリーマンのTK(TK@パパサラリーマン)です!
最近急に広まった研究の1つに、東京大学で行われた、
「糖質と牛乳の混合溶液を摂取すると、グリコーゲンの回復が早まる」
というものがあります。
フェイスブックやツイッターで見かけた人も多いのではないでしょうか?
一部では「牛乳が回復に良い」とも広まっています。
トレーニングマニア
息子
と思ったそこのあなた!ちょっと待って!
ちゃんとどういうふうに摂取して、どのような場合に効果的かわかっていますか?
ちゃんと理解しておかないと、その牛乳、不要かもしれませんよ??
研究の概要
ものすごく簡単に研究の概要を再確認しておきます!
- 運動終了後に
- 糖質と牛乳を摂取すると
- グリコーゲンの回復が高められ
- その作用に牛乳の脂肪分が重要だと考えられる
つまり、「疲労回復する」なんて書き込みも見かけましたが、正確には「グリコーゲンの回復が早まる」です。
「牛乳を飲めが良い」ではなく、それ相応の糖質を一緒に摂取しなければならないわけですね!
グリコーゲンの回復を早める必要性
最近の研究では、グリコーゲンの回復を早める必要があるのは以下のような場合と言われています。
- 1日の中で予選・決勝など複数の試合を行う
- 午前中に練習をし、午後の練習に向けてグリコーゲンを蓄えたい
(ちなみに上の写真は朝練後にグリコーゲン補給をしてダッシュで通勤する男性のイメージです。←)
逆に、試合や練習が翌日まで開く場合は、通常の食事の中で摂取すれば十分回復可能であると言われています。
糖がなくなっていると筋肉が分解されるという意見もありますが、逆に低糖質の状態でいることで、ミトコンドリアの活性化やグリコーゲン貯蔵能力の増加につながるという報告もあります。
マラソンやトライアスロンなど持久系スポーツをやっている場合は、その時期の練習内容や伸ばしたい能力も踏まえて、どのような栄養摂取をするか検討したいですね!
なぜ運動直後か
骨格筋を使うことにより、インスリンとは別の経路からGLUT-4(糖輸送体)を細胞膜上へ移動させ、血糖の取り込みを増やします。
(通常血糖は細胞膜を通過できないので、糖輸送体がトンネルのように働いて通過できるようにする)
この機能が運動終了後もしばらく維持されます。
また、運動中には使用している骨格筋に優先的に血液が送られ、こちらも運動終了後もしばらく維持されます。
なので、運動終了後に糖質を摂取すると多くの血糖が使用していた骨格筋へと運ばれることになります。
ちなみに国際スポーツ栄養学会の公式見解では終了後30分以内に糖質を摂取するとグリコーゲンの回復が早まるとされています。
タンパク質や脂質がグリコーゲンの回復を早めることは以前から言われている
ちなみに東大の研究が概要しか見れなかったので詳細までは不明ですが、実は「タンパク質や脂質がグリコーゲンの回復を早める」というのは最近分かったことではありません。
糖質とタンパク質を同時に摂取することで、血中のインスリン濃度がそれぞれ単独に摂取した場合や、それぞれの値を単純に足し合わせるよりも高くなることが1992年に報告されています。
インスリンは血糖値の上昇によって膵臓から分泌されますが、インスリンの分泌は血糖値のみで制御されているわけではありません。
糖質に加えてタンパク質や脂質を摂取した際に、GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)やGLP-1(グルカゴン様ペプチド−1)などの消化管ホルモンが分泌されます。
これらが膵臓に作用して、高血糖時にインスリンの分泌を促進することが以前から知られています。
ちなみに注意点としては「高血糖時に」です。
血糖値が低い時にタンパク質や脂質を摂取して消化管ホルモンを分泌させてもインスリン分泌は刺激されません。
論文では、運動終了後に糖質と牛乳の混合溶液を摂取すると、消化管ホルモンGIPおよびインスリン分泌の促進を介して、グリコーゲン回復が高められるということが明らかとなりました。今回の論文では、その糖質+牛乳混合物によるグリコーゲン回復促進効果において、牛乳中の乳脂肪分が重要な役割を果たしているということを報告しています。
〜東大の報告概要〜
これだけだと以前読んだ本でも書いてある「GIPという消化管ホルモンによってインスリンの分泌が促進する」というのと同様の部分しか見えませんが…詳細は論文が見えるようにならないと分かりませんね。
筋肥大目的なら?
こちらも筋トレ後のタンパク質合成速度増加はトレーニング終了後48時間程度かけて徐々に通常に近づいていくことがわかっています。
一方で、トレーニング後24時間は同時にタンパク質の分解速度も上昇することがわかっています。(エネルギー源として糖質・脂質だけでなくアミノ酸も利用しているため)
トレーニング後48時間絶食した実験では分解が増加を上回ることもわかっており、適切に栄養を補給する必要があります。
(と言うか48時間も絶食してたらトレーニングしてもしなくても分解されそうな気がしますが…苦笑)
ちょっと話がずれました。
48時間はタンパク質合成が促進されると言うことで、重要なのは直後の補給よりも、定期的にタンパク質を補給することで分解を減らして合成させることになります。
食事も3回だけでなく4〜5回(うち1〜2回は完食でプロテインバーなどもOK)摂取していくことで、より分解を抑えることができると言われていますね!
プロテインバーはショートニングの含まれていないものを選んでいます。
まとめ
牛乳は確かに「グリコーゲンの回復を早める」ことに寄与しますが、その仕組みや自分が必要とする能力をしっかり把握することが大切です。
- 「グリコーゲンの回復を早める」ので、糖質と一緒に摂取が前提
- タンパク質や脂質がインスリン分泌を促すのは高血糖の時のみ
- そもそもグリコーゲンの急速回復は1日に複数試合や二部練をしなければあまり関係ない
- グリコーゲンを回復せず低血糖でいた方が持久系アスリートにはメリットが大きい場合もある
- 筋肥大したい時でも直後の牛乳より定期的なタンパク質摂取を意識した方が良い
新しい情報は取り入れてみたくなりますが、バックグラウンドを把握し、効果的に取り入れていきましょう!
プロテインバーもショートニングがないものを。
常温保存可能なロングライフ牛乳もありますw
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