こんにちは、パパサラリーマンのTK(TK@パパサラリーマン)です!
TK
トライアスロンのトッププロは体重60kg〜70kgと、マラソンランナーよりもかなり重いにも関わらず、10kmを29分程度で走ったりします。
いくら何でもこれが脚力差でそれだけ強く地面を蹴っているなんていうことはないだろう…!?
と言うことは心肺能力や筋力だけじゃなく、走る技術の差も大きいはず…!?
ということで今回はランニングに関する書籍紹介です。
『走れるカラダになる 体幹3Sメソッド』の著者の青山剛氏は元プロトライアスリートで、アテネ五輪に出た中西選手のコーチもしていた方。
そして今はパーソナルコーチングシステム「Team AOYAMA」の代表でもあります。
「速い選手が良いコーチとは限らない」のですが、青山氏はコーチとしても実績があるので、書籍を読んでいても分かりやすくまとめられていました!
ヨメ
TK
水泳を習うときは、バタ足、蹴伸び、腕の回し方、呼吸の仕方、ターンの仕方、様々なステップを踏んでやっとクロールができます。(50m以上泳げるようになります)
一方走るときは?
小さい頃から「よーいどんっ!」でいきなり走っていて、走り方を教わっていない人の方が多いのではないでしょうか?
ましてや陸上部に所属せず、大人になってから走り始めた人は余計に教わる機会がありませんよね。
気になってランのフォームに関して本やネットを見ると、次のようなことを目にするかと思います。
- 肩甲骨から動かせ
- 骨盤を回転させる
- 臀部の筋肉を使え
しかし走っているときにもできているのかよく分からないし、治そうとしても治っているのかよく分からない…
そんな経験はありませんか?
本書では「体の使い方を意識する」のではなく、「先にスイッチを入れておく」ことで、自然にその部分を使えるようになり理想的なフォームに近づいていくというアプローチです。
実際に取り入れてみたところ、膝の痛みが出にくくなる・使っている筋肉が変わってくるなどのメリットを感じたので、書籍の紹介です!
ちなみに本書のレベルとしては、かなり「初心者向け」になります。
学生時代に陸上部に所属してドリルなどをバリバリやっていた人には物足りなく感じる可能性もあります。
大人になって走り始めた人や、ドリルとかやったことがなく身体の使い方が分からないという人には参考になります。
目次
本書の構成
本書は以下の章立てで構成されています。
- 序章:ブリスクウォーキング&スローランニングへの誘い
- 第1章:ウォーキング&ジョギングアイテム
- 第2章:10分間ストレッチ
- 第3章:正しい立ち方
- 第4章:体幹スイッチエクササイズ
- 第5章:ブリスクウォーキング
- 第6章:スローランニング
「ブリスクウォーキング」は聞きなれない言葉ですが、早歩きのことです。
最終的にウォーキングやスローランニングで終わっているあたりからも分かりますが、基本的に初心者向けの本です。
スイッチエクササイズも陸上経験者からしたら初歩的なものかもしれませんが、それだけに取り入れやすいですし、きちんとできているかの確認もしやすいと感じました。
身体の使い方が曖昧な人は、4章だけでも読んで見る価値があります!
3Sとは?
タイトルにもある3Sとは『ストレッチ』『スイッチ』『ストレングス』です。
- ストレッチで柔軟性を上げて可動域を広げ
- スイッチで身体を使えるようにし
- その状態になってからストレングス、つまり強化をする
ということですね!
ランやバイクではスイムと違って「なんとなくできてしまう」ため、いきなり3のストレングスから入ってしまう人も多いです。(私もそうですw)
でもそれでは頭打ちになってしまうので、しっかりと『ストレッチ』『スイッチ』も身につけていきましょう!
すでにスポーツをしている人は2〜4章をサクッと読んで取り入れた方が良い
序章は運動を始めるまでの話、2章はウェアやシューズ、ソックス・時計・サングラスなどの話なので、すでにトレーニングをしていて時間がない人は飛ばしても良いでしょう。
また、5章のブリスクウォーキングはスーツバージョンでの早歩き・かばん持ちバージョンでの早歩きなど、運動していない人が通勤を運動に変えるためのものなので、すでにトレーニングをしているならそれほど気にしなくても良いかなと感じました。
第2章 10分間ストレッチ
筆者は小さい頃から習ったストレッチ・本で読んだストレッチなどを組み合わせて、30〜40分のストレッチを毎日欠かさず行っているとのこと…
でも仕事や家庭など時間制約の多い我々はそこまでストレッチに時間をかけれませんよね(^^;
そこで本書に載っているのは、その中でも走るのに重要なものを集めた10分間のストレッチです。
種類は28種類と多い
ストレッチは1か所20秒程度なのですが…それでも10分かかるということは、それなりに種類が多いということです。
特徴的なのは約3割(10種類)が上半身のストレッチであること。
TK
ストレッチは1度はやったことがあるお馴染みのものが多い
『左腕を伸ばしたまま右肩の方に伸ばし、右腕で左肘のあたりを押さえ(腕が十字型になる)、左肩を伸ばす』
『片足を伸ばして座り、(反対の足はあぐらをかくように曲げ)身体を伸ばした脚の方にに倒すことで腿裏を伸ばす』
など、一度はやったことがある物が多いです。
ただ、腿前のストレッチなどは、『片方の膝を折り曲げて寝転がる』だけでなく、『反対側の膝を抱え込む』ことでより伸びるなどの一工夫もあるため、一通り目を通して損はありません。
運動の前後に同じストレッチ
個人的に少し気になるのはここです。
著者は「人の体は走る前と走った後で基本的な構造が変わるわけではないから、同じメニューでかまわない」と言っています。
最近だと「運動前は動的ストレッチ、運動後は静的ストレッチにしましょう」というのが主流ですね。(本書は2012年)
10分間ストレッチは28種類のうち8種類が動的、20種類が静的ストレッチになっています。
個人的には4章で出てくる「体幹スイッチエクササイズ」もあるので、『動的ストレッチ+スイッチエクササイズ+15分ジョグ』くらいをアップにして、静的ストレッチは運動後や寝る前に実施でも良いかなと感じています。
第4章 体幹スイッチエクササイズ
本書のメイン!(と、私は思っています。笑)
始めにも書きましたが、本書では「体の使い方を意識する」のではなく、「先にスイッチを入れておく」ことで、自然にその部分を使えるようになり理想的なフォームに近づいていくというアプローチです。
スイッチエクササイズは11種類!
28種類と比べると大分覚えやすいですね。笑
- 状態起こし腹筋
- お尻背筋
- 足上げ腹筋
- 腰上げ腹筋
- 片手片足背筋
- かかと上げ
- 膝曲げスクワット
- お尻突き出しスクワット
- 腕前後振り
- ツイスト(3パターン)
- 踏みつけ(3パターン)
スイッチというだけあって、走るときに使いたい臀部(お尻)や腸腰筋に刺激を入れたり、肩甲骨の動きや骨盤の回転をしやすくするためのものになっています。
筋トレでは無いので負荷をかけるわけではありません。
でも「少し疲れを感じる」くらいにしておくことで、走るときにその部分が意識しやすくなる、というものですね!
6.かかと上げ
俗にいう「カーフレイズ」の動きですが、ふくらはぎのトレーニングが主目的ではありません。
ポイントは拇指球に荷重をかけれるようになること。
走っているとき、以下の流れで荷重がかかります。
- かかと寄りの脚の外側
- 拇指球
- 親指
1はフォアフット・ミッドフット・ヒールストライクなどで変わりますが、外から内という流れは共通ですね。
ここで注意するのは小趾球(小指の付け根側)は本来体重が乗らない場所なのですが、ここに荷重をかけすぎても痛みの原因になってしまいます。(経験談。苦笑)
(フォアフットの場合は小趾球→拇指球のように荷重がかかります)
なので、カーフレイズの動きの中で拇指球→親指と体重が流れていく感覚を体に教えます。
7.膝曲げスクワットは膝の故障の予防にも
こちらはまっすぐ立った状態から、膝を前に曲げるようにしてストンと腰を落とすというもの。
ポイントはつま先の方向に膝が出ているかどうか。
膝がまっすぐ前かではなく、つま先と同じかが重要です。
女性は内側に入り込みがちで、男性は外側に向きがちです。
私もこれがブレていたことが脹脛靭帯炎の原因の1つになっていました。
股関節や肩関節と違って、膝間接はねじれに対応していないものなので、まっすぐ動かせないと故障に繋がるんですよね。
(というか膝の故障を抱える人の多くはオーバートレーニングでなく動かし方の問題では?)
実際にエクササイズをやってみると、始めは違和感の塊でした。笑
目で確認しなくてもまっすぐ出ていないことが分かるという…
でも2週間くらい続けていると、徐々に違和感も減り始め、今では大分スムーズにできるようになりました。
今月はランのボリュームも増やしましたが膝の痛みは全くなし。
膝を故障しがちな方は意識的にマスターして欲しいですね!
9.前後腕振り
肩甲骨を動かすエクササイズとして、「肩回し」をやる人は多いと思います。
こちらはいたってシンプルで簡単。
手を広げて腕を伸ばしたまま、大きく腕を振ります。(天井の照明などにぶつからないように注意。笑)
- 手が上に行ったときは親指が後ろを向く
- 手が下に行ったときは小指が後ろを向く
- 毎回肩甲骨が寄せる・離れるを繰り返すくらい大きく振る
こちらも毎日繰り返していくことで、徐々に可動域が広くなります。
個人的には肩回しよりもよく動くようになるので、こちらの方が好みですね!
11.踏みつけ
簡単に行ってしまえば、その場足踏みのように脚を切り替えます。
右足立ち→右足を浮かせる→左足を着地、と行った形で、ランのように空中で切り替えます。
パターン1:1歩切り替えたら止まって、臀部と腹筋に力が入っているかをトントン叩いてみて確認
パターン2:切り替えた着地と同時にトンっと叩いてみて確認
パターン3:トントン叩かずに切り替え
このとき、今までのエクササイズがきちんとできていて、体幹でしっかり支えれていないとフラついてしまうというもの。
TK
走るという動きの中だとごまかせてしまいますが、分解してみると弱点が露出してしまいます。
2週間ほど経って、大分まともにはなってきましたが、それでもまだまだ『安定』とは言えません…
『バランスをとる』という種目に対して、「普段使っていない小さな筋肉を鍛える」という人もいますが、私は「大きな筋肉で安定した状態になれることで、無駄に小さな筋肉を使わなくて済むようになる」のが目的だと考えています。
あなたは1歩1歩でもフラつかずに切り替えできますか?
全部やってから走りだそう
いくつか紹介してみましたが、最近は朝のジョグの前でも一通りやってから走りだしています。
60分のジョグよりも、10分のスイッチ+50分のジョグ。
きちんと出来るようになるまではこのスタイルでいきます!
ドリルの効果はすぐには出ない
動きの癖というのは簡単には治りません。
それに「1つの動作の精度を高める」ということも追求し始めたら終わりがありません。
イチローだって20年スイングをしても「完成」には至っていなくて、日々努力を続けていた結果があの成績です。
凡人の我々がすぐに効果が出るとは思わず、日々精度を高めるように繰り返していかなければなりません。
実は4段階あるスイッチエクササイズ
著者のパーソナルコーチングでは、実は4段階目までスイッチエクササイズがあるとの事…!
そのうち本書では1段階目だけになるとの事。
(初心者向けの本ですからね…)
初心者向けだからなのか、そのさきはパーソナル用なのかは分かりませんが…
せっかく本を読んでいるんだし、4分の1だけでなく、2か3くらいまでまとめて欲しかったなぁというのが正直な感想です。
ここはちょっとマイナスポイントですね…
走っているときに気にするのは3点のみ!
基本的にはスイッチエクササイズがきちんとできていれば、自然に正しいフォームになっていくとの事。
その中でも走っている間に気をつけた方が良いポイントは以下の3つ。
- 腕が「下で後ろ」に引けているか
- 体幹が「やや前傾」しているか
- 足は「真下」に置けているか
1は骨盤の回転(スイッチエクササイズでいう「ツイスト」)に関わりますし、体幹がやや前傾していれば、自然に足は前方につけず真下になって来るはずです。
TK
ヨメ
まとめ
今回はランニングフォーム改善のためのスイッチエクササイズの書籍紹介でした。
内容としては初歩的なものですが、次のような方は一度読んで見る価値があります。
- 陸上部などでドリルを習ったことがない
- 大人になって走り始めたが、身体の使い方が分からない
- 走り込んでいるが、最近伸び悩んでいる
また、スイッチエクササイズという考え方はランニングだけでなく、バイクやスイムにも共通するものがあります。
正しい身体の使い方を学んで、故障を減らしながらレベルアップしていきましょう!
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