こんにちは、パパサラリーマンのTK(TK@パパサラリーマン)です!
食事内容の中でも、糖質・脂質・タンパク質の3大栄養素はやはりトレーニング・レースに直接的に影響するので、気になる方も多いですよね!
ビタミンやミネラルは『とりあえず必要量を摂っておこう』と言う人も多いですが、糖質や脂質はバランス派・糖質派・脂質派・時間帯による派などいろいろあって難しいところ…
ここ数年の世の中の流れは、
- アスリートは低脂質で体重が増えすぎないように!
- 良質な脂質を摂ろう!血糖値上げるの良くない!
- 糖質もしっかり摂取、短時間・高強度運動で鍛えよう!
- ウルトラランナーをはじめ低糖質推し!慣れれば練習強度をあげれる!
など、行ったり来たりしていますね…笑
(そりゃメディアは現在の流れと逆の主張をした方が読まれると言う大人の事情は置いておいて)
ここで大切なのは、新しい情報や流行に乗ることではなく以下のポイント。
ポイント
- 主張をしている人は、どのような理由でその食生活を選んだか?
- 自分の弱点はどこか?鍛えたいポイントはどこか?
- 食事は目的達成のための手段の1つ。
基本的な考え方は食事でもトレーニングと同じ。
自分の長所・短所などをしっかり把握した上で取り組む必要があります。
どちらの方法でも結果を出している人がいるのだから、自分に必要な方法を選ぶ必要があるということですね!
目次
過去には低糖質・高糖質どちらも実施
私自身、低糖質も高糖質も経験してきました。
トレーニング傾向が昔は量多め、結婚してから質高めにシフトしたこともありますが、半分は自分の体に合うかどうかは自分で試してみたかったと言うのもあります。笑
2017年:低糖質食、トレーニングは量多め
基本的なサイクルは以下の通り。
- 朝食はバターコーヒー
- 昼食はサラダに塩とオリーブオイル、豆腐
- 夕食はしっかり、ただしご飯は小盛り
最初の2〜3週間は慣れませんでしたが、その時期を経過すると急に楽になりました。
一方でIRONMANの1〜2ヶ月前の量が特に多い時期(月間でスイム40km、バイク1200km、ラン300km程度)を実施すると回復が追いつかない感覚があったので朝練後に朝食を足しました。
ただし、残業50時間程度のサラリーマン生活をしながら上記のボリュームをこなしていたので、睡眠時間は6時間か時々4時間半。もっと若い方・しっかり睡眠を取れる方の場合、十分に回復ができると言う可能性はあります。
詳しくは以下の記事を参照。
2018年、3食とも糖質摂取 トレーニングは質を高め
2018年はトレーニングの時間があまり取れなくなったので短時間高強度へとシフト。
高強度(ランでいうインターバルやレペティション、バイクではVo2maxインターバル)あたりになると、どうしても糖質なしだと出力が出し切れない感じだったので、3食とも糖質を摂っています。
食事に関する基本的な考え方
そもそもトレーニングを頑張っているのかというと、速くなりたいから。
(もちろんIRONMAN入賞などの目的があって、速くなるのはその「手段」だけどひとまず置いておきます)
基本的な話なのでごく当たり前のことも出てきますが、結構見落としている人も周りにいるので、あえて書いていきます。
速くなるために必要なことは何か?
これまたざっくりで言うと、速くなるために必要なことは、
- 練習する
- 回復する
スキル面であれ、フィジカル・メンタルであれ、練習(トレーニング)と回復のサイクルを繰り返すことが速くなることですよね。
TK
食事とトレーニング
ではトレーニングにおける食事の役割は何か?と言うと、
- 練習する→練習に必要な栄養素の摂取
- 回復する→回復に必要な栄養素の摂取
と言うことになります。
冒頭に糖質・脂質・タンパク質の三大栄養素は影響が大きいと言う話をしましたが、その中でも糖質は1・2の両方で大きな影響力を持っています。
練習での影響はご存知の通りかと思いますが、回復でも糖質摂取によって出るインスリンが重要な役割を持っています。
インスリンの役割
- 骨格筋にグルコースやアミノ酸を取り込む
- タンパク質合成の促進
- 肝臓における糖新生(タンパク質など、糖質以外のものからグルコースを作る)の抑制
ヨメ
TK
ちなみにインスリンについては、「タンパク質を摂取すれば出るから糖質はいらない!」と言う方もいます。
私の知っている限りでは、タンパク質を摂取した時に出るインスリンは糖質にも依存しているので、低糖質食で・さらに練習後の糖質が少ない状態でもインスリンが出るかと言うと、少し疑問ではあります。
【参考記事】
プロテイン?牛乳?糖質?トレーニング後は何を飲む?【不要な場合もあり】一方で、個人的な考えですが、「低糖質食に適応する」と言うのは「低糖質状態でタンパク質や脂質をとった時にインスリンが出やすくなる」と言う可能性もあると思います。(必要以上に血糖値を下げそうなので可能性は低いと思いますが…)そのような特殊な研究を、十分な人数集めて実施した研究なんてない(少なくとも見かけていない)ので、なんとも言えませんが…
最近の流行では再度「低糖質推し」
最近の低糖質食ブームは、ウルトラランナーの記事が流行ったことがきっかけのように感じます。
参考記事:糖質制限とウルトラマラソン|継続13か月目の報告書
ここで注意して欲しいのは、本人もブログ内に書いてある部分。
糖質制限は24時間走(たぶん160km~、競技時間16時間~のウルトラ)のパフォーマンスアップに有効だと思います
16時間だと、IRONMANでも17時間制限のラスト1時間。
国内ロングに至っては時間内にゴールできていません…。
ウルトラマラソンの中でも特に長いジャンルや100マイル(約160km)のトレイルランの世界ではそこまで競技時間が長くなることがあり、胃腸が比較的強い人でもダメージの蓄積がレースに影響することがあります。
その結果、『補給』が『弱点』になり、克服することが成績につながりました。
あなたの弱点は?
一方であなたの場合は?
糖質の過剰や不足(またはロキソニンなどの副作用)ではなく、それでも胃腸トラブルを起こしてしまい、ペースダウンをしてしまうことが『弱点』となっているならば、低糖質食でも一定の効果はみれるかもしれません。
逆に、それほど胃腸ダメージなどが出ていない場合。
基本に戻って『より良いトレーニングをする』『より早く回復する』食生活を目指したほうが、成績は向上すると考えています。
確かに糖質制限をしていた2017年のIRONMANと比べると、現在のランでの補給の量は2〜3倍に増えています。
しかしランのタイムは向上していますし、逆に言えば『過不足なく糖質やミネラルを補給すれば問題なく走れる』ということ。
TK
それでも低糖質を実施する人も多い
もちろん上記は私の場合で、IRONMANでも糖質制限食で結果を出している人もいます。
理由の1つとして、IRONMANのような長時間競技では『遅く走らない』ことも大切になります。
スピードを磨くことだけでなく、『いかにペースダウンしないか』という観点から、トラブルの原因となりうるポイントを1つ減らしておくということですね。
胃腸トラブル問題を抜きにしても、低糖質のメリットもあります。
私の感じたものとしては、練習でもお腹が空かずに3〜4時間動けたりするので、集中が乱されません。
TK
高強度ではそんな雑念がないほど必死だったり、お腹が空くほど長い時間のトレーニングをしませんが、『中強度・長時間」くらいで動くとき(ミドルレースくらいの強度)だと、その差を感じることがありました。
対策としては、最近では『お腹が空いたと感じる前にレストの時間に補給してしまう』という荒治療で集中を乱されないようにすることもあります。笑
第2、第3の弱点となる場合
もちろん、結果を出す上で改善点が1つだけと言う人はいないでしょう。
『筋力の改善が一番重要だけど、補給も次くらいに問題…』と言う場合。
こう言う時は低糖質に体が慣れるまで長い期間が必要(2か月で慣れる人もいれば、高強度の動きができるまで半年かかる人もいます)なので、1つ目の問題と並行して取りかかっていかなければ目標レースまでに間に合わない可能性もあります。
その場合は弱点の優先度合いにもよります。
並行してとりかかるのか、今回は筋力に注力して翌年に低糖質に体質改善を実施するのか、バランスと長期目標(自分が何年後に結果を出したいかなど)を意識して取り組みましょう!
低糖質・高糖質のハイブリッド!Sleep-Low法について
もう1つ最近の考え方として、Sleep-Low法というのがあります。
朝方に低糖質状態のトレーニングを行い、朝食・昼食で糖質をしっかり補給、夜は糖質を活用して高強度トレーニングというサイクルですね!
Sleep-Low法のメリット
低糖質と高糖質、両方のいいところを狙った方法になります。
- 夜は高糖質でしっかり高強度トレーニング
- 寝ている間の糖質不足でミトコンドリアの発生が促進
- 朝の低糖質運動で脂肪燃焼が促進
Sleep-Low法の注意点①:朝晩の2部練習が前提
プロならともかく、働いている人にとっては夜に残業が発生することもありますし、もちろん朝は弱くて起きれない人もいるでしょう。
また、長時間競技の場合は「朝晩1時間ずつ」よりも「夜にまとめて2時間」のほうが良いこともあります。
朝も夜も自分でトレーニング時間を決めて、十分にトレーニングができる、という場合でなければ活かしきれない場合があります。
Sleep-Low法の注意点②:回復に悪影響の出る可能性
上記の通り、糖質摂取で出るインスリンには筋肉の回復やエネルギーの再充填に置いて重要な働きがありました。
また、書籍内でも「夜の高強度後に糖質を摂らないことで回復に悪影響が出る可能性はある」とされています。
Sleep-Low法の疑問点:低糖質状態では低強度だけでいいのか?
こちらの方法では、朝の低糖質状態では低強度・長時間のトレーニングとなっています。
個人的にはここが少々疑問のポイント。
ある程度IRONMANなどで競技成績が出したい人の場合、「脂質を燃やしやすい体質になる」と言うのには、「脂質を利用して低強度の運動を長く続けたい」ではなく、「脂質を利用して速く走りたい」と言うことを意味しているかと思います。
もう少し言い換えるなら、脂質を優先的に使う状態で可能な限りペースを上げる、と表現できるかもしれません。
ならば、「脂質を利用して速く走ることで、脂質を利用して速く走れるようになる」と考えたほうが自然ではないでしょうか?
この点から、私はバターコーヒーだけ飲んで朝練をする時も、レペティションやインターバルなど強度が高い日も入れるように意識しています。
どうしても夜よりは若干強度が落ちますが、ダニエルズ式の設定タイムやローラー台の設定ゾーンは守れるくらいです。
(持っている力を出しきるべきか、設定ペースをクリアすればOKとするかは、また別の機会に。)
まとめ
今回はアスリートにおける食事の考え方についてでした。
やはり基本はトレーニングと同じく自分の弱点は何か?弱点克服の優先順位はどうなっているか?と言う部分を、自分なりにしっかり考えてみることだと思います。
まとめ
- ウルトラランナーは補給が弱点になっていたため、克服を目指した
- 補給が最大の弱点の場合、改善をしよう
- レースでも糖質補給すれば問題ない場合、無理に低糖質化する必要はない
- 補給以外が弱点の場合、その弱点を克服するために必要な食生活を考えよう
- ハイブリッドのSleep-Low法もメリットばかりではない。目標にあった取り入れ方を考えよう
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